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写真展「森の民ピグミーの世界から」

大分市の「ギャラリーおおみち」にて今週末から船尾修写真展「森の民ピグミーの世界から」が始まります。

寒くて外出が滞りがちの時期ですが、熱帯のアフリカの森と風に包れに、ぜひ遊びにいらしてください。

ギャラリートークもありますので、アフリカのことについて、狩猟という生き方について、写真のことについて、いろいろ語り合えたらなあと思っています。

■日時: 2017年2月17日(金)~2月28日(火)

    11:00~18:00

    会期中無休 入場無料

■場所: ギャラリーおおみち

    大分市大道町1-2-16 電話:097-574-4155

    JR大分駅上野の森口 徒歩3分

■ギャラリートーク: 2017年2月19日(日) 14:00~15:30

    「ピグミーとの出会いがあって、大分へ移住した私」

【アフリカの熱帯雨林で暮らす狩猟採集民ピグミー】

 世界で最も背が低い民族としてピグミーのことはよく知られていますが、私はそういうことではなくて狩猟採集民としての彼らの生き方に興味を抱き、取材と撮影を行うために単身でコンゴ民主共和国にある「イトゥリの森」へ入りました。

 森の中へ一歩入ると、そこは外界とほとんど隔絶された世界。テントを張り、寝食を共にしながら、私は撮影を行いました。

 罠を仕掛けて動物を狩り、自然の恵みである木の実や根菜、きのこを収穫し、ときにはハチミツのご馳走に小躍りしながら、彼らは森の奥深くで慎み深く暮らしていました。

 そこには、富める者と貧しい者との区別は一切ありません。その日に捕れた獲物はみなで平等に分けます。食料を保存したり隠す者もありません。だれもが真の意味で平等であり、またひとりひとりの人間が十分に尊重された、理想郷のような暮らしがありました。

 彼らは数週間すると居住地を変えます。といっても所有しているものといえば、罠に使う網と弓矢、少々の鍋、それぐらいです。新しく住む場所を決めると、木の枝と葉っぱを器用に組んでドームテントのような家をつくります。引越しといっても簡単なものです。

 それには理由があって、一箇所に長く住み続けると、周囲の環境を汚してしまい、また獲物を捕り尽くしてしまうと結局困るのは自分たちだからなのです。子どもたちや将来の子孫たちに向けて、よりよい環境を残すためには、「足るを知る」ことが必要なのを彼らはからだでわかっているのです。

 人間は森という自然界の中では他の動物や植物とも同列です。それは言葉を替えれば、他者は自分であり、自分は他者である、そんな感覚といってもよいかもしれません。

 人間は自然界の循環のなかにあってこそ生きてゆくことができる。逆に言うと、そこから逸脱しては1秒も生けてゆけない存在なのです。

 私は彼らの生き方にこそ、いま人類が希求している人間が自然と共生できる知恵がたくさん詰まっているのではないか、と感じました。 (記: 船尾 修)

写真家 船尾 修


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